子供の勉強を見守る親

勉強に関して子供の時に親からされて、いざ自分が大人になってから実は高度なテクニックだったんだなと分かったことがあります。それは、『あえて何も言わない』というやりかたです。

 

勉強を見守る親

 

私がどんなことをしていても一言も説教をせず、ひたすら見守りながら、勉強する気になるのを辛抱強くまってくれていました。このおかげで、私のなかに自主性が生まれ、自分の意志で勉強出来る子供になりました。

 

親に全てを肯定されると、自分で考えるようになる

私は学校から帰ってきたら、ファミコン(テレビゲーム)で遊んだり、友達と暗くなるまで外で遊び回っている子供でした。勉強なんて、やる気全くなし。宿題だけはやっていかないと先生に怒られるので、取り組んでいたような気がしますが、せいぜいがそれぐらい。

 

この傾向は中学校に入ってからも続き、部活をやっていたこともあり、勉強はテスト前にするぐらいでした。

 

それで、まともに勉強するようになったのは、高校受験の時で、中3の夏、部活が終わった後です。そのタイミングでは、勉強することが当たり前という感覚で取り組み始めました。

 

その時は学校から帰ってきてからは、夜寝るまで休憩を入れつつ、ずっと勉強していました。観たいテレビは必ず録画して、休憩の時に少しずつ観たり、週末にまとめて観たりと勉強の邪魔にならない工夫をしていました。

 

この傾向は高校に入ってからも続き、自分でこれぐらい勉強するというプランを立てて実行していました。

 

それで小学校から大学に入るまで、親から勉強しろと言われたことは一度もありません。覚えているのは、高校受験の前日に親のパソコンで信長の野望(当時の人気ゲーム)をしていたら、『少し勉強したら?』と声を掛けられたことぐらいです。

 

これも、説教ではなく声掛けといったレベルで、『大丈夫』と答えてゲームを続けていました^^

 

こんな感じだったのですが、これだけ親に何も言われないと、自分で考えるようになります。小学校の4年生ぐらいの時に『塾に行かなくていいの?』とか『勉強したらお小遣いくれる?』と親に聞いたことがありますが、『別に勉強はしなくていいよ』と言われたので、特にすることもなく・・・

 

それで、『しなくていいのか』と思い、しばらく安心して遊んでいましたが、やっぱり気になります。それで、結果的には自分で『宿題ぐらいはやろう』と思い、実行するようになりました。

 

中学の時も、勉強が好きではないので避けていましたが、『高校に入るためにはやらないとダメだよな』と思い続けて、部活が終わったタイミングで取り組むように決めました。

 

親から何も言われないので、自分で考えざるを得なかったのですが、これって最高のモチベーションアップ法です。自分で納得しなければ、やる気というのは起きません。

 

普通、子供は親にやりなさいと言われて勉強するものですが、それだと無理強いなので、やる気という点では薄くなります。でも、私の場合、100%自分で決めたことなので、やらなくちゃという気持ちが自然に出てきました。

 

家庭教師として、勉強しない子供と話して感じたこと

ちょっと話は変わります。家庭教師と働いていた時には、勉強しないと親が嘆いている子と接する機会がありましたが、子供って親が思うほど脳天気ではありません。子供達はみんな、勉強の必要性を実感していました。

 

友達よりも成績が悪ければ、気になるのは当たり前です。

 

でも、勉強は嫌だし・・・ でも、やらないと成績が上がらないし・・・と心のなかで葛藤しています。真剣に悩んでいる状態です。

 

親に頭ごなしに言われると、ムカついて、つい反発してしまう。でも、勉強はやらなくてはいけないとも思っている。

 

この葛藤がプレッシャーになって、ますます勉強が出来ない状態になってしまうという悪循環に陥っていました。

 

そこで、私が家庭教師をしていた時には、『出来ることからやろう、負担にならない範囲からやろう』ということで、1日10分だけ勉強する、問題集を1ページの半分だけやってみるというふうに、子供がプレッシャーを感じないことから取り組んでもらうようにしました。

 

そうすると、だんだん勉強する癖がついてきて、しかもそれまで出来なかったことが分かるようになると、それが嬉しくなり、ますます勉強するようになります。それで親や先生から評価されたら、ますますその気になります。

 

こうやって、少しずつですが、成績をあげることが出来ました。

 

親が言わなくても子供は分かる

これらの経験から感じることは、子供って何をすべきなのかというのは自分で分かっているということです。

 

親がガミガミ言わなくても大丈夫です。あまりにも何もしないと不安になるかもしれませんが、子供を信じて待った方が良いと思います。

 

強いていえば、子供が自然に勉強に関心がいくようにすることを心がけるぐらいでいいのではないでしょうか。(この点については、『勉強嫌いだった子が、自分から勉強するようになった理由』に詳細をまとめてありますので、参考にしてください。)私は親から何も言われなかった子供として、そう感じます。