寝不足というのは学習の最大の敵です。睡眠時間を削って勉強するという人が少なくありませんが、これは絶対にNGです。寝不足の状態で幾ら学習時間を増やしても意味はありません。
本人は勉強しているようでも、実際はそれほど効果がありません。眠い目をこすって3時間勉強するよりも、たっぷり寝てスッキリした状態で30分勉強したほうが、遙かに身になります。
『勉強しなきゃ!』と思う時ほど、まずは睡眠時間を確保するようにしてください。
適切な睡眠時間は人によって違う
ただし、必要な睡眠時間というのは個人差があります。5時間寝れば十分な人もいれば、10時間寝なければいけないという人もいます。(実はアインシュタインのような天才肌の人に、長時間寝なければもたないという人が多いんです。)
1日7時間は確保する必要があるといった話がありますが、これは一般論です。誰にでも当てはまるわけではないので、自分に合った時間を知る必要があります。
これは決して難しいことではありません。昼間、眠くならなければ、夜にしっかり寝ている証拠です。昼間、眠気がくるという人は睡眠時間が不足していると考えてください。ただし、お昼を食べた後、眠くなるのは生理現象なので、仕方がありません。
これは睡眠不足とは違うので、分けて考えてください。(余談ですが、20分ぐらいの昼寝をする習慣をつけると、活力が湧いてきて精力的に活動出来ます。)
なお、適切な時間というのは、環境によっても違ってきます。もし、あなたが運動系の部活をしていて、毎日何時間もハードな練習をしているとなると、多くの睡眠を必要とするはずです。
プロの野球選手やサッカー選手だと、10時間以上寝ている人が少なくありません。それぐらい、運動はエネルギーを消耗するので、回復するために普通の人より長く寝る必要があります。
肉体的な疲れを回復させるには休むしかありません。そのため、無理に時間を減らすと慢性的に疲れた状態になってしまうので、健康的にもマイナスです。
十分な睡眠をとってください。その結果として勉強時間が減ってしまうのは仕方がありません。そのかわり、30分ぐらいの短い時間でもいいので、出来る範囲内で少しずつ勉強するようにしてください。
少しずつでもいいので、毎日勉強すれば必ず成績は上がります。
寝過ぎもダメ
ちなみに、人は寝過ぎても、頭がボーッとして脳が働きません。こういった状態で勉強しても身にならないので、注意してください。
また、睡眠というのはそれ自体が体力を使う行為なので、寝過ぎると疲れて、さらに眠くなります。そのため、何かの原因で眠りすぎが癖になると、それが疲労を生んで、さらに眠くなるという悪循環にハマッてしまいます。
もし、そんな状態になったら、強制的に睡眠を減らしてください。数日もすれば、元通りになります。もし、それでも治らないという場合には、病気かもしれません。一度、病院(内科)を受診することをオススメします。
朝型と夜型で寝るタイミングを変える
睡眠に絡んでくる話として、いつ寝るのかというタイミングも大切です。
夜はさっさと寝て、朝早く起きて活動したほうが良い朝型と、朝遅めに起床して、夜遅くまで起きていたほうがいい夜型に人間は分かれます。
あなたがどちらのタイプなのか判断するには、下記の基準を参考にしてください。
朝型
午前中から午後3時に勉強や仕事がはかどるタイプ。 午後三時より前に体温が最も高くなる。
夜型
午後3時から夜にかけて勉強や仕事がはかどるタイプ。 午後三時より後に体温が最も高くなる。
朝型の場合には、思いきって夜22時ぐらいには寝て、朝5~6時に起きて勉強するというのがオススメです。
夜型の場合には、朝必ず起きて学校にいかなければいけないので、調整が難しいのですが、私の友人は学生時代、夕方、学校から帰ってきたら2時間ぐらい寝て、そこから活動開始。夜の2~3時ぐらいまで起きて、それで朝7時ぐらいまで寝るといったリズムで生活していました。
ちょっと特殊な例ですが、こうやって仮眠を取ることで、夜遅くまで起きていても、日中元気に動くことが出来るということで、参考例としてお伝えしておきます。
昼寝は勉強効率を大幅にアップさせる
先ほども少し触れましたが、昼寝は頭をリフレッシュし、学習能力や記憶力を大幅に高めてくれます。お昼を食べた後、15~20分ぐらい寝るのは、極めて効果的です。寝ることが出来る環境であれば、ぜひ昼寝を取り入れてください。
また、昼寝をすることで、多少、夜の睡眠を減らしても平気になります。
進学校のなかには、昼寝の時間を取り入れているところも出てきているので、近い将来、みんなで昼寝をするようになるかもしれないですね。