家庭教師と学習塾というのは、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらが成績をあげるうえで有効なのかというのは、生徒次第になります。
私は家庭教師と塾講師、両方の経験がありますが、向き不向きが明確に存在するので、選択を誤ると大変なことになります。
このページでは、選択の基準について解説していきますが、ざっくり一言でまとめると次のようになります。
成績が良い生徒 → 学習塾
成績が悪い生徒 → 家庭教師
大雑把な分け方ですが、これでおおむね間違いないというのは、経験上から言えることです。その理由について説明致します。
成績が悪い生徒は家庭教師を活用する
家庭教師のメリット・デメリットというのは、下記のようになります。
家庭教師の良いところ
家庭教師の悪いところ
家庭教師はマンツーマン指導なので、生徒の実力に合わせて教えてもらえます。これは成績の悪い生徒にとっては非常に助かります。
ハッキリ結論からいえば、成績の悪い生徒は学習塾の授業にはついていけません。学習塾も成績ごとにレベル分けをしていますが、それでもバラツキは出ます。
そのため、実力が低い生徒は授業についていけなくなります。そして、学習塾は成績の良い生徒と悪い生徒を比べた場合、良い生徒を優先する傾向にあり、一度落ちこぼれると、そのままズルズルいってしまいがちです。
実際、私が家庭教師として教えた生徒はほぼ全員、塾に通ったけどついていけなかったという経験をしていました。
成績が極端に悪い生徒の場合、中学3年生でも中1の教科書から戻ってやりなおす必要があるといったケースが珍しくありません。でも、さすがに塾ではそこまで対応してくれません。
それが出来るのは家庭教師だけです。ですから、成績が悪い生徒は塾よりも家庭教師を選択したほうがいいわけです。
ちなみに家庭教師のデメリットであげたカリキュラムや講師の質が塾より落ちるというのも、成績が悪い生徒にとっては、それほど問題にはなりません。
基礎的なことをジックリ勉強することになるので、高度なカリキュラムは必要ないですし、教える講師にも一流難関校に合格させるといった高度な知識は必要ありません。
そのかわり、分かりやすく教えることが出来る講師でなければ、勉強が苦手な生徒の成績を上げることは出来ないので、その点は家庭教師を依頼するときに十分注意してください。
受講料が塾よりも高めになってしまうというのは、これは仕方がないと割り切ってください。安いからといって学習塾に通ったとしても、授業についていけなければ全く意味がありません。
それこそ受講料をドブに捨てるようなものです。多少高めでも、効果を期待出来る家庭教師に最初から依頼すべきです。
学習塾のメリットとデメリット
一方、学習塾のメリット・デメリットというのは、下記のようになります。
学習塾の良いところ
学習塾の悪いところ
一言でいえば、学習塾は成績の良い生徒が、さらに実力を伸ばすうえで最適な環境です。幾らでも高度なことを教えてもらえますし、そこに対応出来るだけの態勢を整えているので、勉強熱心で頭が良い生徒にとっては理想的です。
友達と一緒に勉強出来るので、『みんなに負けられない』とやる気がかき立てられやすいのも良い点です。
しかしながら、これらは学力が劣る生徒には、全てマイナスに働きます。
高度なことを教えてもらってもついていけないですし、周りが出来るのに自分だけが分からないとなると、ますますやる気を失ってしまいます。
これではせっかくお金と時間をかけて通っても、苦痛を増やすだけです。
このように、家庭教師と学習塾、どちらが良いのかというのは成績によって違ってきます。ここを頭に入れておきましょう。