これは昔、私が家庭教師や塾講師のアルバイトをしていた時、耳にした噂話(?)なのですが、裕福な家庭の子は塾や予備校に通わせたほうがいい、家庭教師には向いていないそうです。
お金持ちの家の子ほど似合いそうなものなのですが、その理由を聞くと、子供の勉強に対する姿勢が甘くなってしまうからだそうです。
裕福で甘やかされて育った子供は家庭教師を使用人のように捉えてしまう雰囲気があり、勉強中もダラダラしがち、注意されても上の空・・・
一方、教える側も、学生のアルバイトだと幾ら優秀でも、態度が悪い子と正面から向き合って性根を叩き直すなんてことが出来る力量もなければ、アルバイトの身で、そこまで責任をとって突っ込むことも出来ないということで、どうしても及び腰になってしまうようです。
私自身、バイト経験があるので、これは分かります。20代前半の時に、反抗的な子供とうまくコミュニケーションを取って勉強をさせるなんてことは出来なかったと思いますし、そんな子供がいたら避けていたと思います。
そのため、家庭教師でも指導経験が何十年もある年配のプロ講師にみてもらうか、もしくは経験豊富なプロ講師が教える塾や予備校に通わせるしかありません。
要はスパルタ的に厳しく教えられる人に見てもらう必要があるということですね。これは家庭が裕福うんぬんというより、子供の性格の問題のような気がしますが、要はタイプによって適切な指導法も違うということで、そこは家庭教師と塾、どちらを利用すべきかということを考える時にも役立つ指針になってくると思います。
塾・予備校は父親、家庭教師は母親
これはざっくりとしたイメージですが、塾・予備校は厳しめにガンガンいく父親、家庭教師は手取り足取り優しく教える母親という気がします。
塾、予備校というのは数十人の生徒がいるなかで、トップ数人のレベルに合わせて授業を進行します。何人の成績をあげることに成功したか、何人を受験に合格させたかというのが塾・予備校の評価を決める基準なので、基本的に出来る子を伸ばすという姿勢になりがちです。
そこについていけない子をフォローすることもしてくれますが、おざなりとまでは言わなくても二の次というのが正直なところです。だから、塾についていけない子供も出てくるわけです。
ただし、これは勉強が得意な子、負けん気が強く頑張れる子にとっては良い環境です。ハードな勉強を行ってどんどん実力を伸ばすことが出来ます。
一方、友達についていけなくて自信をなくしている子、勉強に対して引っ込み事案になっている子については、優しく丁寧に、そして自分のペースに合わせて教えてくれる存在が必要であり、それが家庭教師となるわけです。
成績が悪くても頑張れる子は塾のほうが向いている
子供の性格、勉強に対する姿勢が重要になるということです。
そういえば、これも塾講師のアルバイトをしていた時の話ですが、成績が悪くても積極的に勉強出来る努力家の子供は、塾に通うことで短期間でめきめき実力が向上していったことを覚えています。
たいてい、そういった子は家で予習・復習をしてきているので、ちょっと別格ですが・・・
塾でも家庭教師も最後は教師との相性
そして、これは総じて言えることですが、最終的には生徒と教師との相性の問題になります。1対1の家庭教師は当然のこと、集団授業の塾でも、相性の合わない先生に見てもらうのは意味がありません。
教え方が分かりやすいかどうかというのは、数回授業を受ければ判断出来るものなので、子供に確認してください。そして、しっくり来ていない雰囲気であれば、講師の変更を申し出てください。塾でも家庭教師でも対応してくれます。遠慮する必要はないので、自分に合った講師と子供が巡り会えるまで、何度も申し出るようにしてください。