5科目全てが同じように出来るという人は、まずいないと思います。得意科目と苦手科目に分かれるのが普通ですが、同じように勉強していては効率的に成績をあげることは出来ません。
得意科目と苦手科目、それぞれどんなふうに勉強すればいいのか、ポイントをお伝えします。
得意科目を伸ばすことが先決
まず重要なことは、得意科目の成績を上げることを優先するということです。どうしても、弱点を克服しなければと考え、苦手科目に集中しがちですが、実はこれは非効率なやりかたです。
苦手なだけに一生懸命勉強しても、なかなか成果が出ません。そうなると、自信を失い勉強する意欲が落ちてしまいます。
一方、得意科目をさらに伸ばすのは簡単ですし、成果が出やすいので、達成感を得ることも出来ます。それが学習に対するやる気を高めることにつながるので、『勉強する→成果があがる→ますます勉強したくなる→さらに成果があがる』という良いサイクルが生まれます。
そうやって、自分の学習意欲を高い状態に保つことが出来れば、そのエネルギーの一部を苦手科目の克服に使うことも出来ます。
テストの成績でいえば、得意科目の点数を80点から100点にすることは、苦手科目の点数を40点から45点にするよりも遙かに楽です。
まずは得意科目の点数を伸ばすことを考えましょう。
具体的なやりかたとしては、難しめの応用問題をどんどん解くことをオススメします。
苦手科目は人に教えてもらう
得意科目優先とはいっても、苦手科目を放置するわけにはいきません。やっぱりやらなければいけませんが、ここで重要なことは無理に高得点を目指さないことです。まずは人並みの平均点を目指しましょう。
そのためには難しい問題を解く必要がありません。基礎問が出来れば、それで十分です。勉強のやりかたとしても、焦らず分かるところまで戻って、そこから一つずつじっくり勉強しましょう。
中学3年生の生徒が小学校の教科書まで戻って勉強するといったことも全然アリです。分かるところから手を付けるのが重要です。
また、苦手科目に関しては出来る人に教えてもらうのが一番です。学校の先生に聞くということでも、塾や家庭教師を利用するということでも、やりかたは何でもいいので、自分一人でどうにかしようとせず、大人の助けを借りてください。
受験対策に関する考え方
受験合格を目指す場合、ノルマとなる点数があるはずです。たとえばA高だと5教科で330点が合格ラインといった数字です。この場合、1科目平均66点ですが、全ての科目でこの点数を目指すのは非効率的です。
仮に、あなたが英語、国語、社会が得意で、数学、理科が苦手とします。
その場合、英国社で85点ずつ取得することを目指します。これが達成すれば合計255点です。ノルマの330点にはあと75点です。そうしたら、数学と理科で、それぞれ38点ずつ取れば合格となります。
数字に関しては、あくまでも例なので適当です。得意・不得意のなかでもバラツキがあると思うので、たとえば英語はすごく得意なので90点を目指せるけど、国語はそこそこ得意というレベルなので75点ぐらいが精一杯といったこともあるはずです。
重要なことは、高い点数を取れそうな科目の勉強を最優先して、点数をキッチリ取るということです。それで残った点数を苦手科目で補うといった発想で取り組めば、気持ちも楽になります。
苦手科目というのは、もともとが自分と性が合わない科目であることが少なくありません。伸びしろもあまりなく、無理に成績を上げようとしても、労力と時間を相当かけないとうまくいきません。そうすると、ほかの科目に手が回らなくなり、得意科目の成績さえ落ちてしまいます。
まずは得意科目を優先して、次に苦手科目に取り組む。これが勉強の基本です。多くの人は、逆の考え方をしてしまいますが、これは非効率的なので気をつけてください。